名詞の複数形・可算名詞と不可算名詞
この章では、スペイン語の「可算名詞」と「不可算名詞」、そして名詞の複数形の作り方について学びます。
可算名詞と不可算名詞
スペイン語の名詞は、大きく「可算名詞(数えられる名詞)」と「不可算名詞(数えられない名詞)」に分けられます。
可算名詞とは、数えることができる名詞のことです。複数形にすることができ、不定冠詞(例:un / una)や数字(例:dos, tres など)を付けて使うことができます。たとえば casa(家)は可算名詞です。
不可算名詞は、数えることができない名詞で、基本的に複数形にはできません。たとえば dinero(お金)などがこれにあたります。
なお、ある名詞が使われる文脈によって、可算名詞としても不可算名詞としても使われる場合もあります。
名詞の複数形の作り方
可算名詞は数えることができるため、当然ながら複数形を作ることができます。
たとえば、casa(家)が複数ある場合、casas になります。
スペイン語では、名詞の語尾(最後の文字)によって複数形の形が変わります。以下に基本的なルールを紹介します。
複数形の基本ルール
1. 語尾が母音(a, e, i, o, u)の場合は、sを付ける。
casa → casas
periódico → periódicos
2. 語尾が子音(ただし z を除く)の場合は、esを付ける。
tren → trenes
3. 語尾が「z」の場合は、「z」を「ces」に変える。
voz → voces
アクセント記号が変化するケース
単数形ではアクセント記号(´)がついていても、複数形にすることで不要になることがあります。
たとえば:
japonés → japoneses
これは、複数形にすることで自然にアクセントが正しい位置に移動し、記号が不要になるためです。詳しくは スペイン語のアクセント をご覧ください。
常に複数形で使われる名詞
スペイン語には、常に複数形の形でしか使われない名詞も存在します。こうした名詞は「複数形限定名詞」と呼ばれます。
たとえば、tijeras(はさみ)、pantalones(ズボン)、gafas(メガネ)、vacaciones(休暇)、fuerzas(軍隊や勢力)などがその代表例です。
これらは見た目が複数形でも、1つの物や概念を表します。英語にも scissors, pants, glasses など同様の用法があります。
ただし、概念が異なると単数形でも使われることがある語もあります。たとえば、fuerzas は、単数形 fuerza では「強さ」などを意味します。
まとめ
この章では、スペイン語の名詞における大切な基礎知識として、可算名詞と不可算名詞の違い、そして複数形の作り方について学びました。
数えられる名詞(可算名詞)は複数形にでき、冠詞や数字をつけて使うことができます。一方で、数えられない名詞(不可算名詞)は複数形にはできず、基本的に単数形で用いられます。
また、名詞の語尾によって複数形のルールが異なる点、さらに tijeras や gafas のように常に複数形で使われる特殊な名詞もあることも学びましたね。
こうした違いは、実際の文章や会話でも非常によく出てくる部分です。最初は迷うかもしれませんが、使いながら少しずつ慣れていきましょう。
次のレッスンでは、この章で学んだの知識を活かせるような練習問題にも挑戦してみましょう!