「服を着る」という表現として、代表的なものに vestirse と ponerse があります。
vestirse も ponerse も、最後に …se がついていることからも分かるように、共に再帰動詞(代名動詞)です。
さて、vestirse と ponerse に違いはあるのでしょうか。そして、どのように使い分ければよいのでしょうか。
vestirse は「服を着る」で ponerse は「…を着る」
大まかな違いとして、vestirse は「服を着る」という意味で、ponerse は「…を着る」という意味があります。
つまり、vestirse は、服などの「着る対象物」を示す必要がありません。
そういう意味で、vestirse は「身支度をする」という意味が当てはまります。
私は朝食を取る前に服を着た。
一方、ponerse は、「…を着る」という風に、「着る対象物」を示します。
このドレスは着たくないわ。
このように、基本的には、着る対象物を明確に示すかどうかで、vestirse と ponerse を使い分けます。
vestir は「着せる」、「着させる」
上述のとおり、vestirse は「服を着る」という意味で使いますが、再帰動詞の形でない vestir は、「服を着せる」という意味でよく使われます。
例えば、子供に服を着せるときなどに使います。
息子に服を着させないといけない。
このように、再帰動詞でない vestir は、他動詞で使う場合に、「…に服を着せる」という意味で使われます。
「…を着ている」はllevar
さて、上述の vestirse と ponerse は、「服を着る」もしくは「…を着る」という意味ですが、共に「着る動作」を示します。
「すでに着ている」場合は、通常 llevar を使います。
アナはドレスを着ている。
この文は、llevar の代わりに、estar vestido/vestida や vestir を使うこともできます。
Ana viste un vestido.
いずれも、似たような意味合いになりますが、llevar を使う表現が一般的なようです。