ドイツ語では名詞に性別があります。
スペイン語やフランス語などにも名詞に性別がありますので、こういった言語を知っている人にとってはお馴染みですね。
ドイツ語には、「男性名詞」と「女性名詞」、そして「中性名詞」があります。
ドイツ語の名詞の性別
「男」や「女」という名詞に性の区別があるのは理解できることだと思います。
当然ながら、「男」を意味する Mann は男性名詞ですし、「女」を意味する Frau は女性名詞です。
しかし、ドイツ語では、「男」や「女」のように性別に関する名詞以外の、例えば「木」、「花」、「草」などにも性別が与えられているのです。
「木」は男性、「花」は女性、「草」は中性
それでは、具体的に名詞の性別を見ていきましょう。
先ほど挙げた例でいくと、「木」を意味する Baum は男性名詞ですし、「花」を意味する Blume は女性名詞です。そして、「草」を意味する Gras は中性名詞です。
男性名詞や女性名詞だけではなく、中性名詞があるのが、ドイツ語の特徴です。
「男」が男性名詞で「女」が女性名詞であるのは分かりますが、「木」が男性名詞で「花」が女性名詞だなんて、ちょっと変な感じがしますよね。
こういった無生物でオスやメスの区別がないものに関する性別については、合理的な理由はありません。こういうものなんだ、という風に機械的に覚えてください。
別に「木」が男性的であるとか「花」が女性的である、という概念はありません。
無生物の名詞は、たまたま「男性」、「女性」、「中性」といった区別に分類されているだけ、という感じです。
男性名詞や女性名詞、そして中性名詞をきちんと区別するのは、ドイツ語文法において重要です。
ただ、現在の段階では、「名詞には性の区別がある」ということだけ覚えておいてください。