シャッターアイランド

【原題】 Shutter Island
【原作】デニス・ルヘイン、"Shutter Island"

目次
あらすじ
評価
作品の見どころ・評論・解説(ネタバレあり)

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あらすじ

連邦保安官のテディ・ダニエルズは、部下のチャックと共に、孤島にある精神病院を訪れる。この精神病院から患者が行方不明になったとの知らせを受けたためである。

行方不明になった患者の名前はレイチェル・ソランド。監獄のような精神病院から裸足で逃げ出したという。

その報告に疑問を抱きながら捜査を続けるテディは、この精神病院が抱える秘密にたどり着いていくのだが…。

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作品の見どころ・評論・解説(ネタバレに注意!)

映画の始まりは、主人公のテディが船で精神病院のある孤島へ向かうところから始まる。

ミステリーの雰囲気はかなりよくできていて、これからどんなことが起きるのだろう、と不安と知的好奇心を掻き立てる演出はさすが巨匠といわれるマーティン・スコセッシである。

脚本も秀逸なのだが、途中から何となくオチが読めてしまい、その読みを裏切る展開になるのか、と期待したものの、やっぱりそのオチに落ち着いてしまったところが残念。上映前に、「衝撃のラスト」といった形で宣伝されていたが、確かにオチは良かったものの、衝撃とまではいかなかった。ただ、結末までの話の持って行き方がとてもよくできている。

「精神病院を舞台としたミステリーもの」、ということで、残虐なシーンや精神的に参るようなシーンも覚悟して観たが、予想を上回るようなシーンが結構あった。かなり精神的にこたえたので、私のような心臓の小さい人は注意が必要だろう。

ラストに主人公が吐くセリフは、主人公が正気に戻ったことを匂わせる。そして、正気に戻ったからこそ、ロボトミー手術を受けようと決心したのだろう。なぜなら、院長との会話で、過去に1度治ったものの、また症状が戻ってしまったことを知らされていたからである。正気なうちに、自分の処遇を自分が決めておきたかったのだ。名誉ある死を選んだわけだが、悲しい結末でもある。彼は、被害者でもあるのだ。

精神病患者の扱いの難しいところは、結局のところ、人の考えていることを100%読むことが不可能なところである。そして、そんな状況でも、精神科医という他人がその患者を精神病として診断してしまうのだ。「精神病」と一度レッテルを貼られると、その患者が訴えることは全て戯言として処理される。このことは映画の中でも触れられているが、結構怖い事実だ。まあ、どんな病気にしろ、誤診というものは起こりうることではあるが。

なお、この事実を説明しているのが、テディの頭で作り出された妄想のレイチェルというのが面白い。つまり、この事実を理解しているのが、他でもない精神を患ったテディ自身なのである。

先ほども述べたように、かなり精神的に参るシーンが多いため、見る人を選ぶ。子供に見せるのは以ての外だが、子供を持つ親もちょっときついかもしれない。まあ、怖いもの見たさで見るのは良いかもしれないが。オチはちょっと読めてしまうが、脚本や演出はとてもよくできているし、雰囲気の作り方も秀逸。作品の質としてはかなり良い。


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参考資料:
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監督:
マーティン・スコセッシ

脚本:
レータ・カログリディス

原作:
デニス・ルヘイン、"Shutter Island"

主な出演役者・登場人物:

レオナルド・ディカプリオ
テディ・ダニエルズ役:
孤島の精神病院を訪れ、行方不明の患者の捜査にあたる。

・マーク・ラファロ
チャック役:
テディの部下としてともに捜査に当たる。

・ベン・キングスレー
ジョン・コーリー役:
精神科医。

・ミシェル・ウィリアムズ
ドロレス役:
テディの妻。テディによると、放火魔によって起こされた火災で死亡。

・エミリー・モーティマー
レイチェル役:
脱走した精神病患者。


言語:英語
製作国:アメリカ
公開年:2010年