ゴーン・ガール

【原題】 GONE GIRL
【原作】ギリアン・フリン、『ゴーン・ガール(原題:Gone Girl)』

目次
あらすじ
評価
作品の見どころ・評論・解説(ネタバレあり)

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あらすじ

5回目の結婚記念日に、ニックが家に帰ると、家が荒らされ、妻のエイミーが行方不明となっていた。ニックは、すぐに警察を呼び、メディアを通じてエイミーの行方を捜索するものの、一向にエイミーの所在がつかめない。

エイミーが有名な童話のモデルであったこともあり、エイミーの失踪事件は人々の関心を集め、メディアの報道も過激になっていく。メディアは、ニックの態度を問題視し、ニックがエイミーの失踪に関わっているという論調を強めていく。

そんな中、ニックが浮気していたことが明らかになり、またニックがエイミーの失踪に関わっていることを示す証拠が次々と発見されていく。果たして、ニックは妻を殺害したのか。それとも…。

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作品の見どころ・評論・解説(ネタバレあり)

普通、サスペンス映画を見ても、映画が終わると現実に戻る。というのも、ある程度の結末が用意されているからだ。ところが、この映画を見終わっても、問題が解決されたわけではなく、スッキリとしないのと同時に、拭い切れない不気味さが残る。

マスコミがどのように利用されるのか、法律がどのように完全犯罪に利用されるのか、綿密に描かれており、リアリティがある。法律は、もちろん弱者を守るために必要なものであるが、同時にとんでもない悪者が社会で堂々と生きるための免罪符としても利用される。

この映画が秀逸なのは、妻が自分の存在を抹消して新たな人生を送るという単純な結末で終わるのではなく、当初の計画に無かったこととはいえ、人の良心に付け込んで利用した挙句、その人を殺して、夫の元へ帰っていき、何食わぬ顔で悲劇のヒロインを演じながらこれからも暮らしていくというところである。この展開がとても恐ろしく、不気味なのだ。

色々な登場人物を描き切るデヴィッド・フィンチャー監督の手腕は見事である。不気味な雰囲気を醸し出す音楽や効果音の使い方も、フィンチャー監督ならではといえる。

そんな結末に終わるこの映画は、夫であるニックにとって「絶望」であろうか。勧善懲悪というスッキリとした結末は残念ながら用意されていない。

ただ、妻のエイミーがその悲劇のヒロインを演じることで、経済的に困難な状況にあったこの夫婦の家計は守られ、裕福な生活を送ることができるのは、ニックにとってわずかな光であろうか。もっとも、ニックは、いつ何時でも、妻に「合法的に」殺されるかもしれないという恐怖と共に生きていかないといけなくなるわけだが。

また、二人の間にできる子供に対する義務感がニックに離婚を踏みとどまらせたわけだが、その子供をも利用しかねないエイミーはまさに恐怖である(現に、ニックが離れて行ってしまうことを防止するために、エイミーは過去に冷凍保存されたニックの精子を使って妊娠したのである)。

ニックの妻であるエイミーは、ニックが言うように、「サイコパス(psychopath)」であるといえよう。日本語で「精神病質者」とも呼ばれる。高い能力を持っているものの、社会で必要とされる基本的な人格に欠如があるため、社会に様々な悪影響を及ぼす。サイコパスと関わるだけでもかなり損害を受けることがあるのに、ニックのように結婚してしまうと、どんな地獄が待っているのだろうか…。

とりあえず、結婚を考えている人は、この映画をあまり見ない方が良いかもしれない(笑)。また、浮気や強盗、夫を巧妙かつ計画的に罠にかける、良心の利用、表と違う裏の顔など、様々な形の裏切りがてんこ盛りで描かれている作品であるため、観た人は人間不信に陥る可能性もあるかも…。その上、残虐な殺害シーンもあるので注意。もちろん、子供には見せない方がよいだろう。なお、男性の目の保養としては、エミリー・ラタコウスキーの見事な裸体(上半身のみ)が披露されるシーンもある。

余談になるが、日本で『僕のヤバイ妻』というドラマが放送されたのだが、あらすじはほとんどこの映画と一緒で、「パクリ」までとはギリギリいかないまでも、かなり大きく影響されたドラマとなっている。

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監督:
デヴィッド・フィンチャー

脚本:
ギリアン・フリン

原作:
ギリアン・フリン、『ゴーン・ガール(原題:Gone Girl)』

主な出演役者・登場人物:

・ベン・アフレック
ニック・ダン役:
妻であるエイミーが失踪したことで、様々な疑惑がかけられる。

・ロザムンド・パイク
エイミー役:
突然、夫であるニックの前から姿を消す。

・キャリー・クーン
マーゴ役:
ニックの双子の妹。

・キム・ディケンズ
ボニー刑事:
女性刑事。エイミーの失踪事件を担当。メディアに流されず証拠だけを見て公平に捜査を続ける。

・タイラーペリー
タナー・ボルト:
ニックの弁護士。報酬は高いが、敏腕弁護士である。

・エミリー・ラタコウスキー
アンディ役:
ニックの教え子であり、浮気相手でもある。


言語:英語
製作国:アメリカ
公開年:2014年



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